定番マイク SHURE SM57 をサックス吹きがレビュー。アマチュア管楽器奏者目線で語る話
こんにちは、さんそんです。
今回はサックス奏者の私が愛してやまないマイクSHURE SM57について、管楽器奏者目線でレビューしてみたいと思います。
「サックスや管楽器用のマイクって何を買えば良いの?」と質問されたら
「とりあえずSM57買っとこう」とアドバイスするくらいにはオススメです。
【目次】
1. SHURE SM57 ってどんなマイクなの?
SHURE SM57はマイク機器を製造するSHURE社のダイナミックマイクです。
マイクの中では王道of王道。
楽器用のマイクとして非常に根強い人気を誇り、ベストセラーモデルの一つです。
リハーサルスタジオに行けば絶対に何十本も常備してあり、無料で何本も貸してくれる、ザ・スタンダードと言えるマイクです。
音質の良さと耐久性がとにかく優れており、ありとあらゆるステージの集音に使われています。(ボーカル、ドラム、ギター、管楽器などなど)
ステージの音響技術者にとっては、ひとつのデファクト・スタンダード(事実上の標準)となっているといっても過言ではないマイクです。
また、SHURE SM57はアメリカの大統領演説で1965年から使われてきた由緒正しいマイクだったりもします。
2.どんな音で録音できるの?
まずは録った音を聴いてみてください。いろんなシーンで色々録音してみました。
百聴は一見にしかず。
楽器のセッティングは以下の通り。
・楽器:Tenor Sax Selmer Series Ⅱ
・マウスピース:YANAGISAWA Metal 7
・リード:D'Addario Select Jazz 3S
Soundcloudに音源をUPしてみました。
↓まずは録音しただけの生音音源↓
次に、上の生音音源を、いい感じに加工して、バックバンド(Piano、Drum、Bass)をつけた音源がコチラ↓↓
どうでしょう?ふつうに、めっちゃ良い音で録音できてますよね?(自画自賛)
そうなんです。SM57、めちゃくちゃ良い音で録音できるんです。
ちなみに、DAW上で加工した音源は
①イコライザーでローカット(低音カット)
②軽くコンプレッサーをかける
③エキサイターで高音の倍音を強調
④ステレオイメージャーでステレオ感UP
⑤ちょっとリバーブ
という感じです。たいした処理はしていません。(下写真のとおり)
と、まずは音を聴いていただいた上で、アマチュアサックス奏者的、SM57の推しポイントをレビューしたいと思います。
3.アマチュア管楽器奏者用にSM57が良い3つのポイント
3.1.周辺環境の音を拾いにくい
SM57はダイナミックマイクと呼ばれる部類のマイクです。
ダイナミックマイクは、その特性上、コンデンサーマイクに比べ集音感度がそこまで高くないです。
逆に考えると、周辺環境音を拾いにくいとも解釈できます。
管楽器、特にサックスともなると、そもそも音量が大きいので、感度自体はそこまで必要ありません。
SM57のような単一指向性(一定の範囲からしか音を拾わない)のダイナミックマイクを使えば、周辺音はあまり拾わず、楽器の音だけ拾うということが可能です。
これは「カラオケ まねきねこ」でSM57を使って録音してきたときの動画です。
(聖剣伝説Legend of Manaは良いぞ)
隣の部屋で、おっさんがB'zのウルトラソウルを熱唱していましたが
全然大丈夫でした。
こちらは近くの廃校を利用した公共施設。
学校の教室なので、実際はめちゃくちゃ反響しているのですが
マイクで至近距離を狙っているので、ほとんど反響音は拾いません
(最終的にリバーブエフェクトかけているので分かりづらいですねスミマセン)
また、このとき、外の校庭で少年野球やっていて彼らが「ワーワー」言ってました。
全然拾ってないですね。
3.2.持ち運びやセッティングがラク
SM57はライブでもガシガシ使われるような高耐久性のダイナミックマイク。
一方、コンデンサーマイクは精密機器&湿度に弱かったりするので、防湿庫に保管したり、持ち運び時もクッションケースに入れたり・・・・面倒です。
SM57なら、付属のポーチにポンッといれて、カバンに放り込んで持ち運べます。ラク。
録音の際も、セッティングがラクです。
例えば、私はいつもマイクスタンドが無い環境で録音をしているのですが
上の事例動画にもあったように、カメラ用のクリップホルダーに、アダプターリング(カメラホルダーとマイクホルダーの口径が違うため必要)を取り付け、譜面台にマイクを固定して録音しています。
この方法、他の人がやってるの、全然見たこと無いんですが、めっちゃコンパクトでラクなんですよ。
別にノイズが入ったりもしないですし、おすすめです。(上の録音例は全てこのセッティングで録音しています)
3.3.どこのスタジオにもSM57は絶対にある
上にも書きましたが、SM57は王道of王道のダイナミックマイクであり
どこのスタジオやライブ会場にいっても、ほぼ100%、かならず置いてあります。
つまり、日頃からSM57を使って楽器の練習をし、マイク越しの音作りに励んでいれば、もしスタジオリハやライヴでSM57を使うことになったとき
「あーはいはい、いつものSM57ね。任せて。ドヤッ」
と、ドヤ顔することができます。
SM57に慣れておくというのは、結構大事なことで
これはSM57のデメリットでもあるのですが、SM57は単一指向性(一定の方向からしか音を拾わない)のマイクであり、マイクから少しでも離れたり、マイク中央から楽器がズレたりすると、途端に音を拾わなくなる性質があります。
ですので、日頃から、SM57と楽器の位置関係、距離や、どう演奏すればどんな音がマイクに拾われるのか、慣れておくことは、将来あなたがライヴで演奏するかもしれない場合、非常に重要です。
4.総括。まずはSM57買っとけ。
ザ・スタンダードなダイナミックマイクでありながら、結構良い音で録れるマイク、それがSHURE SM57です。
環境ノイズにも強く、宅録環境が整っていないなら、強い味方になると思います。
私がアマチュアサックス吹きとしてセッションに参加したり、バンドのリハに参加したりしたとき、95%くらいの確率でSHURE SM57を使いました。
SHURE SM57に日頃から慣れておくと、本番でも即戦力になること間違いなしだなと、自分の音楽活動を振り返ってみても、強く感じます。
私の推しマイクSHURE SM57は良いゾ。。。