Sound Bacca〜サウンドバッカ〜

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【音源デモ有】Valhalla VintageVerb 徹底レビュー。ド定番リバーブを改めて勉強し直してみた話

こんにちは、sansonです。

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この記事では、ド定番リバーブプラグインとして多くのDTMerに愛されるValhalla VintageVerbについてレビューをしてみます。

Valhalla VintageVerb: Vintage Reverb Plugin | Valhalla DSP Plugin

これまで私、めちゃくちゃ適当にValhalla VIntageVerbを使っていたので、改めて勉強をし直しました。

レビューに際し、改めて各項目の意味や設定方法について勉強し直してみたので、DTM初級者・上級者別にそれを書き残してみます。

 

DTMを初めて3年ほど経ち、おかげさまでこんな宅録演奏動画を作れるようにまでなりました。

youtu.be

上の動画でもValhalla VintageVerbを使用しています。

この2年ほど、リバーブプラグインはValhalla VIntageVerbしか使っていません。

「音が良い」「使いやすい」「軽い」「安い」の4拍子揃った素敵プラグインを、しっかりレビューしてみます。

 

また、Valhalla VintageVerbを使ったDemo音源も記事中に貼り付けておきます。

 

この記事は以下のような方におすすめです。

■この記事をオススメしたい人■
  • 音が良くて使いやすいリバーブプラグインを探している
  • Valhalla VintageVerbの購入を検討している
  • Valhalla VIntageVerbの音を聴いてみたい
  • Valhalla VintageVerbをもっと使いこなしたい

 

では、レビュー&説明をしてみます。

■目次■

Valhalla VintageVerbのレビュー

まずはValhalla VIntageVerbの良さをレビューしてみようと思います。

音が良いぞValhalla VintageVerb

Valhalla VintageVerbは、とにかく音が良いです。

プレートやチェンバーのプリセットは、とてもクリアで聴きやすいリバーブになっています。

 

いくつか音源を聴いてみましょう。

◆Piano:リバーブ無し

まずはピアノ音源のリバーブ無し版を作りました。

このピアノ音源に、プリセットA Plateをかけ、MIXを40%に調整した音源がコチラ。

◆Piano:Preset「A Plate」Mix40%

◆ギター:リバーブ無し

次にアコースティックギターのリバーブ無し音源を作成してみました。

◆ギター:Preset「A Plate」Mix40%

上のギター音源に、プリセットA Plateをかけ、MIXを40%に調整した音源がコチラ。

◆ドラム:リバーブ無し

最後に、ドラムを聴いてみましょう。まずはリバーブ無し。

◆ドラム:Preset「Drum Plate」Mix40%

上のドラム音源にプリセットDrum Plateをかけ、Mixを40%に調整した音源がコチラ。

◆ドラム:Preset「Ambience Tiled Room」Mix100%

アンビエンスの参考に、ドラム音源にAmbience Tiled Roomというプリセットをかけてみました。

 

どうでしょうか。プリセットに放り込むだけで、非常に自然で、抜けの良いリバーブ感に仕上げることができます。

Valhalla VintageVerb、音色が非常に良いです。

 

使いやすいぞValhalla VintageVerb

非常にわかりやすく使いやすいUI設計になっています。

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以下3点が、Valhalla VIntageVerbの使いやすさの特徴だと感じます。

■Valhalla VIntageVerbの使いやすさ3点■
  1. 画面1つに全ての設定項目が表示されているシンプルで美しいUI
  2. 主要パラメータ(MIX、DECAY、PREDELAY)が左にまとまった使いやすさ
  3. 豊富なプリセット。ごく一般的なプレートリバーブから、捻れまくりのカオスなスペースリバーブまで、これ一つでまかなえる汎用性

特に3.豊富なプリセットに関しては、どんなリバーブでも再現可能なレベルでプリセットが揃っています。

その数、110種類以上です。なんでもできます。

Vintageと銘打たれていますが、「(VIntage風にもできる)超万能リバーブだと思っていただいて相違ありません。

 

軽いぞValhalla VintageVerb

バーブプラグインは複雑なアルゴリズムを計算する必要があるため、PCに負荷がかかるプラグインと言われています。

Valhalla VintageVerbは、かなり負荷が軽いバーブプラグインと言われています。

私も、以下のようにプロジェクト内でリバーブ用のSendトラックを複数作ることはザラですが、重いと感じたことは一度もありません。

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また、宅録時にはValhalla VintageVerbでリバーブをかけながら録音をしていますが、負荷や遅延が気になるようなこともありませんでした。

 

安いぞValhalla VIntageVerb

これだけ高品質で使いやすいプラグインにもかかわらず、50$で購入が可能です。やっすい。

なお、開発元のValhalla DSPはセールをしないことで有名です。

欲しい時が買い時です。

Valhalla VintageVerb: Vintage Reverb Plugin | Valhalla DSP Plugin

 

Valhalla VintageVerbの使い方を改めて勉強し直す

これだけ使いやすいValhalla VintageVerbなので、使いやすいが故に、各設定値の意味も深く考えず、プリセットを適当に選んでノリで使うことも可能です。

それでは良くないな・・・と思い、改めて勉強し直しました。

勉強に際しては以下の3つを参考にしました。

■参考にした3つの情報■
  1. UI上の説明文
  2. Valhalla VintageVerb開発者インタビュー
  3. 書籍「スグに使えるディレイ&リバーブ・レシピ DAWユーザー必携の事例別セッティング集」
参考情報①UI上の説明

各設定ノブにカーソルを持ってくると、UIの下部に説明が表示されるので、それをしっかり熟読し日本語訳しました。

英語だ。みんな、英語をベンキョウするんだ。

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参考情報②開発者インタビュー

開発元のValhalla DSPYoutubeリンクがあります。

開発者が各項目の使用方法やニュアンスを細かく説明してくれています。

youtu.be

 

参考情報③書籍「スグに使えるディレイ&リバーブ・レシピ DAWユーザー必携の事例別セッティング集」

「リバーブとはなんぞや?」から、用途・目的別に多くのプリセット事例まで、リバーブに関するためになる情報が多く記載されている良著です。月一で見返しています。

KindleUnlimitedに登録していれば、0円で読めます。

 

では、これら3つの情報源から勉強したことを以下にまとめてみます。

(初級者向け)Valhalla VIntageVerbの使い方

Valhalla VIntageVerbを買ったばかりの人は、以下の2つを行えば、とりあえず良い音作りが可能です。

  1. 名前がそれっぽい&聴いて好きなプリセットを選択
  2. 「MIX」「DECAY」「PREDELAY」を調整して、更に好みのリバーブ感へ調整

まずは名前がそれっぽい&聴いて好きなプリセットを選びましょう。

私はPlatesの中に収録されている「A Plate」(これがPlateやぞ!!の意)が好きです。

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次に、主要パラメータである「MIX」「DECAY」「PREDELAY」を調整し、好みのリバーブ感へ調整しましょう。

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バーブ感の調整の一例としては

  • MIXを30〜40%程度に設定し、原音とリバーブがかかった音をちょうど良いくらいに調整
  • DECAYを0.8〜1.8 secの間で調整し、好みの残響の長さに
  • PREDELAYで奥行き感を調整

という流れでよく調整をしています。

 

◆比較参照:Piano Preset「A Plate」Mix100%

例として、こちらがプリセット「A Plate」そのままの音源で

◆比較例:Piano Preset「A Plate」Mix40% DECAY1.40s PREDELAY40.00ms

こちらが原音とリバーブ音を調整し、残響をやや短めにしてナチュラルに、少しDELAYを遅らせてバッキング感を出した音源です。

なお、この「MIX」「DECAY」「PREDELAY」のバランスの理論的な調整方法は以下のブログによくまとめられているので、私はよく参考にしています。

すごく分かりやすいです。

chanoma.realfreedom.jp

 

(上級者向け)Valhalla VIntageVerbの使い方を深く理解する

さて、ここからは「それぞれの値は、何なん?」を改めて理解し直してみます。

Valhalla VIntageVerbの各設定項目を、参考情報を紐解き、分かりやすくまとめてみました。

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パラメータ:MIX

入力原音に対し、どれくらいリバーブの音を混ぜるかを決定する項目です。

なお、「MIX」の部分をクリックすると、色が反転し、ロックモードになります。

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ロックモードでは、プリセットを他のプリセットへ変更してもMIXの%が変更されないようになります。

MIX量を固定し、各プリセットの響きを比較する際に重宝する機能です。

 

パラメータ:PREDERAY

原音が入力されてから、リバーブが始まるまでの時間差を設定する項目です。

 

パラメータ:DECAY

バーブの長さを設定する項目です。リバーブ・タイムと同じ。

実際の長さはDAMPING項目内の設定によって変化します。ここ、テストに出ます。

◆比較対照:Piano Preset「A Plate」Mix30%

◆比較例:Piano Preset「A Plate」Mix30% DECAY0.5s

DECAYを短くしてみました。Roomみたいな響きになりましたね。

 

パラメータ:DAMPING

DECAYによって設定された残響時間の中で、高音と低音それぞれを、どれだけ深くかけるかを設定する項目です。

DAMPINGの設定によって残響の残り方がかなり変化するので、大事な項目です。

  • HighFreq高音域の周波数頻度を調整する項目。値が高いほどメタリックで硬質な明るい響きになります
  • HighShelf高音域をどのくらいの速さで減衰させていくかを調整する項目。最低値の-24dBでは一瞬で高音の響きが消えます。逆に最高値の0dBはDecayの設定時間目一杯まで高音が残響を続けます。
  • BassFreqHighFreqの低音域版
  • BassMultHIghShelfの低音域版。こちらはDecayに対する掛け算式(Decayが2.0secでBassMultが0.5Xだと、1.0secだけ低音域が反響する)

DAMPINGを調整し出すと、けっこう沼にハマります。

大事な設定項目ですが、よほど強いこだわりがなければ、プリセットのまま使った方が良いかもしれません。

◆比較対照:Piano Preset「A Plate」Mix100%

 

◆比較例:Piano Preset「A Plate」Mix100% DAMPING High MIN

HighFreqもHighShelfも最低値にしてみました。

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MIXが100%、DACAYが2.00sにも関わらず、高音域のリバーブがほぼ無くなってしまったのがよく分かります。

パラメータ:SHAPE
  • Sizeバーブが想定する部屋の空間の大きさを決める項目です。響きの密度や広がりに関係します。値が小さいと、非常に小さなルーム感・メタリックなルーム感となります。逆に値が大きくなるほどメタリック感が薄れます(開発者談)
  • Attack反響音の生成がいつ開始されるかと決める項目です。値が小さいほど、リバーブの反響開始が早くなります。一般的なリバーブプラグインでは、Attack DepthやAttack Positionと呼ばれたりもします。基本的に、小さい値だと、コンサートホールのステージ近くで聴いているようなリバーブ感に。大きい値だとコンサートホールの後ろの方で聴いているようなリバーブ感となります(開発者談)

◆比較例:Piano Preset「A Plate」Mix100% SHAPE Size100%

SHAPEのSizeを100%にした例です。やわらかい響きですね。

◆比較例:Piano Preset「A Plate」Mix100% SHAPE Size0%

SHAPEのSizeを0%にした例です。高音域がキンキンした、メタリックな響きになっています。

 

パラメータ:DIFF

エコー(反響音)の密度を設定する項目です。スネアドラムのように、ややメタリックな音色を求めたいときは、Early、Lateそれぞれの値を大きめに設定すると良く、またゆったりとしたボーカルにしたければ、Early値を小さめに設定すると良いと説明されています。

  • Early:初期反射の密度を決めます。上述のとおり、求める反響音によって、設定を変更した方が良い項目です
  • Late:後半の反射の密度を決めます。(こちらは、プリセットたちを眺めた感じだと、特殊なリバーブ感を付与したい時以外は、100%に近い値でOKのようです。)
パラメータ:Mod
  • Rateバーブにかかるモジュレーション量を調整する項目です。値が高いとウニョウニョしたしたスペース&カオスなリバーブ
  • Depthモジュレーションの深さを設定する項目です。

エフェクティブなリバーブ(スペースリバーブ、カオスリバーブ)などにしたい時は設定値をいじると良いでしょう。通常のプレートリバーブ等であれば、プリセットのままいじらない方が賢明です。

◆参考例:Piano Preset「A Plate」Mix100% MOD Both100%

MODを両方最大値にしてみました。

カオスですね。誰かがクワイアで歌っているようにも聴こえます。エフェクティブ。

 

パラメータ:EQ
  • HighCut最終的にアウトプットされる高音域部の反響音のカット量を設定する項目です。
  • LowCutHighCutの低音域版

反響音の低・高音バランスは、DAMPINGでまずは調整し、最後の微調整をEQで行う・・・という使い方が良いかと思います。

個人的には、Valhalla VIntageVerb内のEQは使用せず、リバーブプラグインの後に別途EQプラグインを挿入し、スペクトラムをチェックしながら反響音のバランスを調整しています。

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こちらの手法のほうが、視覚的にも分かりやすいです。

 

パラメータ:MODE

根本的なリバーブのデジタルアルゴリズムを設定できる項目です。

基本的な残響音作りは、上述したパラメータで行いますが、それに加え、リバーブを特徴づけるアルゴリズムプログラムがこの設定で反映されます。

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例えば、MODEを「Plate」にして、各パラメータノブをプリセット「A Plate」にすれば、純Plate風なリバーブになります。

一方で、プリセット「A Plate」にしつつも、MODEを「Caothic Hall」にすると、若干ウニョウニョ&荘厳なプレートリバーブにしたりもできます。

◆参考例:Piano Preset「A Plate」Mix100% MODE Caothic Hall

プリセット「A Plate」にMODE「Caothic Hall」をあててみました。ウニョってます。

ややこしいので「Plateっぽくしたいから俺はPlateを選ぶぜ!」くらいで良いです。

パラメータ:COLOR
  • 1970's:1970年代に多用されたデジタルリバーブを再現した設定。ややノイズ感があり、低めのバンドワイズ(Bandwidth)、とても高いFrequencyが特徴。8KHz〜10KHzが大幅にカットされる傾向。なので、ダークめな印象に仕上がり、良い意味で篭りめでまろやかなリバーブに仕上がります。つまりノイジーなリバーブということです(開発者談)
  • 1980's:1980年代中盤風のデジタルリバーブを再現した設定。この時代のリバーブはかなり明るめなサウンドだったため、本設定も明るい響きが多く付加されるのが特徴です。一方で、70年代のようなダーク(=低音)の響きも合わせて付加されます。少しだけディレイが長めに設定されるようであり、これがダークさに紐づいているとのこと。70年代と比べれば明るい響きが特徴ですが、最近のデジタルリバーブに慣れたDTMerにとっては、思ったほど明るくは無いかもしれないとのこと(開発者談)
  • NOW:最近のデジタルリバーブの傾向を持つリバーブを再現した設定。極力、大きな特徴を持たせないようにニュートラルなサウンドを目指した響き

ジャクソン5やステーヴィーワンダーのような、古き良きモータウンサウンドなリバーブにしたいぜ!」等の、よっぽど特徴的なリバーブにしたいシチュエーションでもなければ、基本的に「NOW」設定で良いと思います。

 

プリセットを比較して深くValhalla VintageVerbを理解する

ここまで各パラメータの意味を説明してきました。

もう少し分かりやすくそれぞれのパラメータを理解するため、プリセットの比較表を作ってみました。

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代表的で使いやすいプリセット「A Plate」「Vocal Plate」「Ambience Tiled Room」「Clear Chamber」の4つを抜粋してみました。

 

では、それぞれのプリセットを見ていきましょう。

プリセット比較:A Plate

まずはプリセットの「Plates」シリーズの中で、代表的な「A Plate」を見てみましょう。

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特徴としては以下が挙げられます。

  • DAMPINGが高音域の長い反響設定(High~がどちらもMAX)に設定され、Plate特有のキラキラサウンド
  • SHAPEはやや広めのSizeと、No Attackに設定され、ホールの最前列で聴くようなスッキリしたサウンド
  • DIFFはどちらも100%設定で、しっかり響きのあるリバーブ

と、なっています。

まさに「はい、これがプレートリバーブです」というような設定ですね。

参考までに、私はA Plateをベースに、以下3つを調整し、曲の雰囲気や曲中のトラックバランスを調整することが多いです。

  1. バーブのWET音と原音のDRY音のバランスを取るため、MIXの値を変更(個人的には30〜40%くらいがちょうど良いと感じます)
  2. 曲の雰囲気に合わせDECAYを変更(POPSなら1.0〜1.8秒のどこかくらいでしょうか)
  3. 音の前後感を調整するためPREDELAYを変更(前の方にいる楽器は短いDELAY、後ろの方にいる楽器は長いDELAY)

また、これに追加で、響きをスッキリさせてモコモコさせたくない音源(Vocalやアコギソロなど)は、DIFFのEarlyを10〜20%くらいまで下げてスッキリさせることもあります。

◆比較対照:Guitar Preset「A Plate」Mix40% DECAY1.40s PREDELAY40.00ms DIFF Early100.0%

 

◆比較例:Guitar Preset「A Plate」Mix40% DECAY1.40s PREDELAY40.00ms DIFF Early10.0%

DIFFのEarlyを100.0%→10.0%にしました。アタックがスッキリしています。

 

次に、A Plateとその他のプリセットと比較しながら、各設定値をプロがどのように設定しているのかを見てみましょう。

プリセット比較:Vocal Plate

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「Vocal Plate」と「A Plate」を比較してみると、Vocal Plateは以下のような傾向です。

  • DECAY:短めでスッキリ
  • PREDELAY:少し遅らせてアタックをハッキリめに
  • DAMPING:高音は値を絞って控えめにして原音寄りに、低音は少し厚めに響きを持たせる
  • SHAPE:Sizeをやや絞りつつも、Attackを少し上げて適度な広がりに
  • DIFF:Earlyをかなり落とし、初期反射を少なくしてスッキリしたアタック感に

さまざまなリバーブに関する書籍・記事を読みましたが、まさにお手本のようなボーカル用リバーブの設定ですね。

強いて言えば、PREDELAYを70〜80msくらいまで上げて、より分離感のある音でボーカルをスッキリ聴かせるような設定も書籍・記事でよく見るので、そこは好みに応じて・・・という感じでしょうか。

 

プリセット比較:Ambience Tiled Room

次に「Ambience Tiled Room」(タイル風の部屋)を見てみましょう。

個人的には「ああ〜スタジオでリハ(練習)してるときの響きに近いなコレ」という設定です。

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  • DECAY:0.62sくらいが「あ、リハスタっぽい」と思う残響のようです。部屋isこのくらいなんでしょう。
  • PREDELAY:少しだけ後ろにずらし、自然な響き感に
  • DAMPING:低音・高音の響きをやや絞りめに
  • SHAPE:Sizeを結構絞りめに
  • DIFF:どちらも半分以下に

・・・という設定が「すごく普通の部屋」感になる設定のようです。勉強になります。

◆比較対照:Guitar No Reverb

◆比較例:Guitar Preset「Ambience Tiled Room」Mix100%

 

プリセット比較:Clear Chamber

最後に、個人的に使い勝手が良くて好きな「Clear Chamber」を「A Plate」と比較してみます。

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このClear Chamberは、A Plateと似た設定が多い一方で、高音域のギラギラした残響感を抑えた設定になっており、耳に痛くない良いプリセットになっています。

大きな違いは以下2点です。

  • DAMPING:A Plateに比べ、高音がややカットされており、ギラギラした残響感、メタリックな残響感が控えめ
  • SHAPE:A Plateに比べ、100%設定で広がりのある音

ポップス用にクセのないマルチなリバーブを作りたければ、このClear ChamberをベースにSHAPEのSizeを100%から40〜50%に落としたような設定でも良いかもしれません。

◆:参考例:Piano Preset「Clear Chamber」Mix40% SHAPE Size40.0%

 

 

まとめ:Valhalla VIntageVerbは音が良くて使いやすい

この記事では、初心者向けに本プラグインの使い方や、上級者向けに各パラメータの意味・使い方を説明してみました。

まとめると

  • 初心者は、好みのプリセットを選び「MIX」「DECAY」「PREDELAY」の値を調節して好みのリバーブを作る
  • 上級者は、各パラメータの意味を理解し、プリセットをベースに各パラメータを調整し、更に自分好みのリバーブを作る

もちろん、自分好みの設定を作り上げたあとは、プリセットとして保存することも簡単に可能です。

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Valhalla VIntageVerbは「音が良い」「使いやすい」「軽い」「安い」の4拍子が揃ったとても素晴らしいリバーブプラグインです。

valhalladsp.com

ぜひ使ってみてください。

この記事をまとめて、自分でもValhalla VintageVerbに対する理解が更に深まったので、ますます使い倒していきます。

【打鍵音比較動画あり】Logicool K295キーボード長期使用レビュー。静音性の高いキーボードならコレという話

こんにちは、sansonです。

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キーボードの打鍵音をとにかく静かにしたく、家電量販店であらゆるキーボードを打鍵テストした1年前。

テストの末、Logicool K295 キーボードを購入して1年間使用したのでレビューをしてみます。

 

以下のような、私と同じようなキーボード需要がある方にはピッタリです。

■こんなキーボードを探している■
  • とにかく打鍵音の小さいキーボードを探している
  • 打鍵感のよいキーボードを探している
  • ついでにコスパが良ければなお良い

 

【目次】

 

1.Logicool K295キーボードのスペック

Logicook K925 サイレントキーボードの基本的なスペックは以下の通りです。

Logicool K295のスペック
  • 幅 :44.1cm
  • 奥行:14.9cm
  • 高さ:1.8cm
  • 単四電池×2本で約24ヶ月起動
  • WindowsChromeMac対応
  • 2.4GHzワイヤレス

 

サイズは平均的なフルサイズキーボードの大きさです。

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パワー供給は単四電池であり、公称で24ヶ月動かせます。まだ使用1年目なので、一度も電池を変えていません。

OSはWindowsChromeに対応しています。

 

Mac勢も、一応使えますが「Command」「Option」ボタンが正式にありません。

AltやWindowsキーで代用可能ですが、使いづらいです。

Mac勢の方はやめておいた方が良いかと思います。

 

2.部屋に打鍵音を響かせたく無い。Logicool K295を選んだ理由

Logicool K295を選んだ最も大きな理由は、その打鍵音の小ささでした。

 

私はPC作業をリビングで行うことが多い環境で過ごしています。

また、リビングの横に寝室があり、そちらにも通常のキーボードでは打鍵音が響いていました。

家族がリビングで昼寝中だったり、深夜にリビングでPC作業をしていると、打鍵音で家族が起きてしまうわけです。

 

そんな理由で、一番小さな打鍵音のキーボードが欲しいという気持ちが強くなり

東京の大きな家電量販店であらゆるキーボードを叩き、最も打鍵音の小さなキーボード Logicool K295を購入しました。

 

まぁとにかく、その打鍵音を聞いてください。ばっちり録音してみました。

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私、週末ミュージシャンなので、その辺の機材は豊富です。

youtu.be

ね。他のキーボードやノートPCのキーボードと比べて

タイピングしたときの打鍵音がすごく小さいですよね。

  • 自分の打鍵音がうるさくて嫌い
  • 同居者に打鍵音で迷惑をかけたくない

というような方にはとてもオススメな打鍵音の小ささです。

 

3.便利だと感じたLogicool K295の機能

Logicool K295は、その打鍵音の小ささ以外にも便利な機能がたくさんありました。

・8個のショートカットキーが凄まじく便利

キーボード上部にある8個のショートカットキーがとても便利です。

音量の上げ下げがキーボードから可能なのは、とても利便性が高いです。

また、PCをキーボードの電源ボタン一つでスリープさせられるのも便利です。

(動画の再生・一時停止、ホーム、メールボタンは1回も使わなかったのは秘密です。)

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・USBレシーバー1つでワイヤレス機器が全て繋がる

付属するLogicool Unifying USBレシーバーを使うことで、Logicool製品であればレシーバーひとつで複数のワイヤレス機器を接続可能です。

ノートPCにUSBポートが少ない昨今、とても便利な機能です。

Logicoolのマウスも非常に良い性能をしているので、私は周辺機器をLogicoolで固めています。Logicool is 正義。

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・フルサイズ&テンキー付は快適で便利

フルサイズキーボードなので、各キーのサイズや配列に違和感もなく、とても使い勝手が良いです。

また、テンキーも付いているので、表計算などをするときに大活躍します。

あと、ひらがなモードでも「/」「-」「.」が一打で打てるのが思いのほか便利。

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4.Logicool K295を1年使ってみた感想、残念なところ

その圧倒的な打鍵音の静音性と、約3000円程度というコスパの良さ。

まずは買ってみようという思いで買ってみたところ、これが大正解でした。

 

家族からも

「すごく静かなキーボードだね。静か。」

「いかん、めっちゃ昼寝した。あ、PCいじってたの?」

という言葉をもらうくらい静かです。

 

あと、高さを調整可能なティルトレッグが付いていて、タイピングしやすいのもGood。

基本的にはレッグを立てっぱなしで1年間使っています。

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一方で、少し残念なのが、Macに正式に対応してない点。

つい最近、WindowsからMacに乗り換えたのですが

キー配列が違い過ぎてどうしようかな・・・という。

 

5.Logicool K295のレビューまとめ

静音性の高いキーボードを探して探して、たどり着いたLogicool K295は非常に打鍵音の小さなキーボードで気に入っています。

 

3000円程度で買えるので、試しに買って使ってみて大正解でした。

私と似たようなキーボード需要をお持ちの方もぜひご検討してみてください。

 

■こんなキーボードを探している■
  • とにかく打鍵音の小さいキーボードを探している
  • 打鍵感のよいキーボードを探している
  • ついでにコスパが良ければなお良い

 

 

Macbook Pro 14インチ用のwraplusスキンシールが最高だったのでレビューしてみる話

こんにちは、sansonです。

 

Macbook Pro 14インチの防御力を上げるために、warplus(ラップラス)のスキンシールを買いました。

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以下の課題感を持ち、スキンシールを探していたところ、wraplusのスキンシールを見つけ、購入してみました。

■スキンシールで解決したかったこと■
  • Macbookの防御力を上げて傷から守りたい
  • Macbookの美しい外観は維持したい
  • 不器用でも失敗せず貼れるものが良い

 

質感も貼付作業性も想像以上に良かったのでレビューを書いてみます。

【目次】

1.そもそもwraplusってどんな会社が作ってるの?

お気に入りのMacbookに貼り付けるスキンシールなので、どんなメーカーが作っているのか気になって調べてみました。

 

wraplusは、神奈川県にある株式会社Chillin(チリン)という会社が販売しています。

代表の安斎 怜央さん(instagram)という方は、デザインセンスの高そうなイケメンで良い感じです。

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設計から生産まで、全て日本国内で行っているようです。Goodですね。

2.wraplusの使用感レビュー

手触りの良い素晴らしい質感

まず、最も気になっていたスキンシールの材質感について。

アルミ板のようなややサラッとした手触りでした。

非常に高級感のある触り心地です。

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材質は耐久性の高いPVC(ポリ塩化ビニル)製を使用しているとのこと。

爪や硬いプラスチックで引っ掻いた程度では全く傷のつきそうにない、しっかりとした材質感でした。

薄さも0.2mmということで、まるで何も貼っていないかのような厚みです。

高精度のシール加工で圧倒的なフィット感

非常に細かく設計されているようで、Macbook本体にこれでもかというレベルでジャストフィットする設計です。

↓スキンシール添付後の天板ロゴマーク周囲。全く同じ寸法と言って良いレベルで切り抜かれていました。

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↓背面シールもぴったりフィットでした。

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Macbook本体色にかなり近いカラー感のスペースグレイ

Macbook Pro14インチ用のWraplusスキンシールは全34種類が用意されています。

オリジナリティーを出したい方は、ビビッドなカラーや、木材系のスキンを選んでも楽しめるラインナップだと感じます。

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個人的にはMacbookのスペースグレイ色が気に入っているので「(近似色)スペースグレイ)」を選びました。

光の当たり方にも寄りますが、スペースグレイ本体の色と近い色調に仕上がっています。

完全に一緒かというと、ちょっと違う色調ですが、個人的には許容範囲内です。

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↓貼ってます。1mくらい離れれば、認識不能な色調差です。

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高い密着性。簡単には剥がれなさそうでGood

歪曲している背面側では、スキンシールが剥がれてこないのだろうかと不安でしたが、かなり強く密着しており、その心配もなさそうです。

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とても簡単な貼付作業。どんなに下手でも空気が入らない

作業方法はパッケージの裏に丁寧に記載があります。

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また、Youtubeでも貼付方法が丁寧に説明されています。必見です。

youtu.be

スキンシールの高い密着性もさることながら、接着面には、接着時に入り込んだ空気を逃す特殊なスリット加工が施されています。

万が一貼り付けた際に空気が入り込んでも、スキンシールの上から空気を逃がすように手で擦れば、綺麗に空気が抜けるのも良かった点でした。

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3.実際にwraplusを貼ってみた作業をレポ

実際に貼ってみた作業をレポートしてみます。

あ、あの、不器用なもので・・・・。実は何回か失敗し、剥がしたり貼り直したりしました(笑)

しかし、最終的には綺麗に貼れたので無問題です。

(逆に、貼り直しが可能な点を私は評価したいですね。)

 

その辺りも包み隠さずレポします。

 

まずは商品外観です。天板、背面、パッド両横×2のスキンシールと、掃除用のアルコールシートが付属します。

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付属のアルコールシートで綺麗に拭きましょう。

手の油分などが付着していると、剥がれやすくなるとのこと。

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天板用スキンシールのロゴマーク部分を剥がします。

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不要な外周部分を剥がします。

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台紙からスキンシールを一度剥がし、スキンシールの糊面を上にして置きます。

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スキンシールの上3〜4cmくらいを残し、剥がした台紙を再度貼り付けます。

これによって、位置調整をしながら貼り付けやすくするわけですね。

社長アタマ良い〜〜〜。

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角のギリギリを攻めて、スキンシールを位置調整しながら貼り付けます。

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上部を貼り付け終わったら、台紙を剥がして全体を貼り付けまsy・・

 

(実況中継)あああああああ失敗!貼り付け失敗ッ!!

ロゴが微妙にズレて、下部も若干はみ出しました!!!

※焦りすぎて写真撮影忘れました。

 

一度剥がして、再チャレンジしてみまsy・・・

おっとぉ?この”折れ感”は挽回可能なのだろうかぁ?

不安になってきました。

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再度貼り付けチャレンジ。

ポイントは、もう結構マジでギリギリのギリギリの端を攻めて貼るのがコツです。

「いやもうコレ以上に攻めたら、曲面部分から剥がれるでしょ!怖い!」

っていうギリギリまで攻めてください。

これで私は成功しました。

 

そして3回の貼り直しの末・・・・

めちゃくちゃキレイに貼れました!!!!!!

先ほどの「剥がして折れてぐしゃぐしゃになったけど、コレ大丈夫・・・?」感はどこへやら。

何事も無かったように貼れました。

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ロゴ部。美しい。0.1mmの狂いもない切り抜きで、素晴らしき。

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同じ要領で背面も貼りましょう。

※ちなみにこっちも2回貼り直しをしました。

マジで、ギリギリを、攻めましょう。

それだけ高精度の切り抜き加工がされています。

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背面については、曲面部分をしっかり接着するため、貼付け後にドライヤーを当てながら更に押し当てることが推奨されています。

やってみました。

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キレイに貼れました!!

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最後にトラックパッド横にスキンシールを貼って完成です。

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4.wraplusのレビューまとめ

この記事ではwraplusのMacbook Pro 14インチ用スキンシールについて書きました。

以下のようなスキンシールを探している方にはオススメのスキンシールでした。

  • Macbookの防御力を上げて傷から守りたい
  • Macbookの美しい外観は維持したい
  • 不器用でも失敗せず貼れるものが良い

 

wraplusのスキンシートを貼り付けて1週間ほどが経過しました。

外出でリュックに入れて持ち運んだりもしてみました。

 

Macbook Pro 14インチに傷がつかない安心感がありとても良いです。

また、少し不安材料だった「端からスキンシールが剥がれるんじゃないか?」という点も、使っている感じでは全く剥がれそうにない印象です。

結構、糊が強いですね。

 

これからも大事にMacbook Pro 14インチを使用していこうと思います。

皆さんも良いMacbookライフをお過ごしください。

 

ではでは、sansonでした。