Apogee One for Mac レビュー。超小型で高性能なオーディオインターフェイスを探してるならコレ一択という話。
こんにちは、sansonです。
今回は、私の愛用しているオーディオインターフェイスApogee One for Macについてレビューしてみたいと思います。
日頃、リハーサルスタジオやレッスン教室の防音室でサックスの録音をしている私。
また、外出時にカフェでDAWを開いて音楽作成をしたりもしています。
そんな私が「とにかく小さくて、ポータブル性が良くて高音質なオーディオインターフェイス無いかなぁ」と、あらゆるオーディオインターフェイスを調べ上げた結果、たどり着いたのが、そう、Apogee One for Mac様です。
- とにかく小型なオーディオインターフェイスを探している
- 小型だけど、とにかく高音質で録音したい
という方には、2021年現在で最も推せるオーディオインターフェイスです。
(というかコレしか選択肢無いのでは・・・)
(Windows PCでも普通に使えるよ)
他のメーカーから販売されている小型オーディオインターフェイスとも比較しながらレビューしてみようと思います。
◆目次
1.Apogee One for Macの性能
Apogee One for Macは、プロユースを中心に販売しているオーディオ機器メーカーApogee社のオーディオインターフェイスです。
高音質を提供してくれるApogee製の機材は、プロアマ問わず大きな人気を得ています。
そんなApogee社から発売されているApogee One、音質の良さと、その小型サイズっぷりから、中田ヤスタカさんが外出用として使っていることで有名です。
Sound & Recording Magazine2018年9月号に記載あります。
(というか私はコレで知りました)
ちなみに「for Mac」とありますが、Windowsでも問題無く使えます。
Dell Windows PC民の私が使ってるんだから大丈夫です、使えます。
1.1.とにかく小さくて軽量
他のメーカーから販売されているオーディオインターフェイスと比べ、Apogee Oneはとにかく小さくて軽量です。
- 縦 :160mm
- 横 :57mm
- 高さ:ノブ含め30mm(ノブ除くと23mm)
- 重量:170g
(各数値は自分で計測してみました)
ちょっと大きめのスマホくらいしかありません。
iPhone 12 Pro Maxが幅78.1×高さ160.8×厚さ7.4mm、重さ226gなので、それより小さいです。ちっさ。かるい。
ド定番のオーディオインターフェイスといえば、Sterinberg社のUR-22C等が有名ですが、UR-22Cのサイズは159×159×47mm、重量は1.0kgもあります。
その他、コンパクトでそこそこ高音質なオーディオインターフェイスの対抗馬としては
(ひたすら音響機材メーカーを探しまくりましたよ私。まじで)
- Focusrite社 Scarlett Solo Gen3
- Audient社 evo4
- IK Multimedia社 iRig Pro I/O
あたりでしょうか。
Scarlett Soloは、よくある箱型オーディオインターフェイスでは小型な部類です。
サイズ143.5×95.8×43.5mm、重量320g
倍以上デカいですね。
Audientのevo4は少し特殊な形状をしているオーディオインターフェイスですが、小ささ、使い勝手の良さ、音質の良さ等の理由で今人気の機種です。
サイズは140x 67x 67mm、重量360gです。Apogee Oneより少し重たい。
iRig Pro Duo I/OはApogee Oneよりも小型なオーディオインターフェイスで、そのサイズから人気の機種です。
サイズは127×43×37mm、重量120g(バッテリー除く)
音質が特段良いという話はあまり聞かない気がします。
ライブストリーミング配信やちょっとした録音程度の使用シーンに特化した機種だと思われます。
圧倒的に小さくて軽量な部類です。Apogee One。
1.2.2in 2outでコンデンサマイク内蔵
商品に付属しているブレイクアウトケーブルを使用して、2in 2outの入出力が可能です。
INはブレイクアウトケーブルのXLR接続と、ライン接続の2種類があります。
また、このApogee Oneの特徴的な機能として、本体内にコンデンサーマイク(In MIC)が内蔵されていること。
つまり、ちょっとした録音であれば、マイクを別途持ち歩かず、Apogee Oneだけで録音まで出来てしまうという手軽さが実現できるということです。
一方で、マイクの同時使用には制限があり
- XLR接続+ライン接続
- In Mic接続+ライン接続
でしか使用できません。XLRとIn Micの同時使用不可です。
まぁ、Apogee Oneは、私も含め「コンパクトな録音環境」を目指している人向けの商品であり、2マイクで録るシチュエーションはあまり無いのでは。
私は使っていて気になったりはしませんでした。
(2年使いましたが、2inで録るシチュエーションは1回も無かった・・・笑)
1.3.接続端子は特殊
接続端子は上部に
- ブレイクアウトケーブル
- USBポート
- 電源アダプタ挿入口
下部に3.5mmイヤホンジャックがあります。
USBポートは、指口はやや特殊な形状をしていますが
付属しているUSBケーブルは至って普通のUSB mini-Bケーブルです。
私は他社から出ているこのUSBケーブルを挿して使っていました。(少し長さがほしかった)
↑普通に刺さる
BUFFALO USB2.0ケーブル (A to miniB) スリムタイプ ブラック 1m BSUAMNSM210BK
- 発売日: 2012/05/31
- メディア: Personal Computers
またバスパワーに対応していないiPad等で使用するために、電源を外部から供給する為の電源アダプタ挿入口があります。
Apogee社からは専用の電源アダプタが超高値で販売されてますが
市販の電源アダプタでも問題なく使えました。
※必ず5V設定で使用してください。
2.で、どんな音で録れるの?
とにもかくにも、Apogee Oneで録音した音を聴いてください。私はサックス吹きなので、テナーサックスで録音してみました。
使用したマイクは定番ダイナミックマイクShure SM57と、コンデンサーマイクAston Originです。
workstylehack365.hatenablog.com
2.1.サックス録音(生音)
まずは、それぞれの生音から。
◆Shure SM57
◆Aston Origin
明瞭でクリア、ノイズの無いクリーンな音で録音できてると思います。
2.2.サックス録音(加工&バックバンド)
次は、ちょっと加工して、バックバンドもつけてみました。
◆Shure SM57
◆Aston Origin
どうでしょう。どちらも非常にキレイな音で録音できてます。
バックバンドと合わせても、とても抜けの良い、かつイヤな尖りのない音で録音できてるのではないでしょうか(自画自賛っぽくてスマン)
特筆すべきは、ダイナミックマイクSM57で録音した際のノイズの少なさ。
Apogee Oneに内蔵されているマイクプリアンプ(マイクで拾った音を増幅する装置)の性能が非常に良く、初めてApogee Oneを使用したときには感動すら覚えました。
Apogee Oneを使い始める前は、YAMAHAのAG-06を使用していたんですが、ちょっとノイズが大きかったんですよね。録音の後ろでサーッというホワイトノイズがそこそこ聴こえてしまう。
Apogee Oneは、マイクゲインをかなり上げても、ノイズが非常に少ないです。
2.3.他の機種と比較(vs MOTU M2)
高品質かつコスパの良さで大人気のMOTU M2と、全く同じ条件で比較してみました。
まずはMOTU M2生音。
◆Shure SM57
◆Aston Origin
次はMOTU M2とバックバンド有
◆Shure SM57
◆Aston Origin
大人気機種のMOTU M2と比べても全然遜色ないですね。
むしろクリーンなサウンド感で言うと、Apogee One for Macのほうが良い気がします。
3.どうやってApogee Oneを持ち運んでいたか
高音質ながら、超小型で持ち歩きにもピッタリなApogee One for Macですが、残念ながらApogee Oneにはキャリングケースのようなものは付属されていません。
しかし、しかし皆様、ご安心ください。
私はApogee Oneの持ち歩きにピッタリのケース、シンデレラフィットするケースを、私は見つけてしまったのですッ。
モバイル機器を販売する大手メーカーAnkerから発売されている、Bluetoothスピーカーの持ち運びケースが、なんとなんとシンデレラフィット。
本体はピッタリフィット。ブレイクアウトケーブルとUSBケーブルを収納するスペースもあります。
Apogee Oneキャリングケースに改名すべきでは…?
4.総評:音質と携帯性の両立が最強
色々と書きましたが
録音音質が良くて、かつ携帯性が良い(小さい&軽い)オーディオインターフェイスを探しているなら、Apogee Oneは激しくオススメです。
このポータブル性は今の所Apogee Oneが唯一ではとも思います。
ご興味ある方は、是非Apogee Oneを探してみてください。