こんにちは、sansonです。
日頃、趣味でテナーサックスを吹いている私ですが、こんなコロナなご時世もあり、ライブやセッションにも参加できないため、宅録してYoutubeやTwitterに演奏動画をUPする日々を続けています。
サックスは管楽器の中でも大音量の楽器。
防音室でも無い限り自宅で吹くことは不可能です。
「そもそも管楽器奏者の方、どこで録音してるんだ?」と思うでしょう。
そこで、私が試行錯誤してたどり着いていたレコーディング環境&機材を紹介してみます。
ポイントは3点です
- いつでも気軽に録音できる場所
- 持ち運びが楽な機材
- Youtubeアップロードくらいなら十分な音源編集方法
◆目次
1.【場所】どこで管楽器を録音するのか?
リハーサルスタジオやレコーディングスタジオを使えれば、録音環境は完璧ですが、我が家の近く(東京郊外)にそんな便利施設が無く、あとお値段が高い。
レコーディングして商業販売するわけでも無いので、以下のような、手近&リーズナブルな場所を活用しています。
1-1.公共施設
市の公民館などの、「楽器演奏可」の場所でレコーディングすることが多いです。
安い。1回300円とか。無料とか。
もちろん、録音環境が充実しているわけではないです。
めちゃくちゃ残響が響きます。
1-2.カラオケボックス
管楽器奏者御用達の練習場所ですね。
私のお気に入りは「カラオケ まねきねこ様」。
午前中であれば10円/30分+ドリンク代(300円くらい)で利用可能です。
大きい音は鳴らし放題ですが、隣から音漏れもしてくるので
録音環境が充実しているわけではないです。
え?じゃあ、どうやって録音するのって?
機材選びが重要になってきます。特にマイク。
2.【機材】携帯性と音質の両立を目指す管楽器用機材選び
2-1.【マイク】ダイナミックマイクSM57がオススメ
レコーディングスタジオで行うような「ちゃんとした」レコーディングでは
高感度で録音可能なコンデンサータイプのマイクを使うことが多いですが、YoutubeやTwitterに演奏をUPする程度、つまり「ストリーミング再生」で音質劣化が前提になる場合、そこまで高性能なマイクを使用しても、正直、音質の違いが良くわかりません。
むしろShure SM57のようなダイナミックマイクのほうが利点が多いのでおすすめです。
というか、Shure SM57がオススメです。
2-1-1.利点1:思ったより、かなり高音質
ダイナミックマイクと言えばShure SM57、通称「ゴーナナ」です。
マイクの中では王道of王道。
ザ・スタンダード。
リハスタに行けば絶対に何十本も常備してあり、無料で何本も貸してくれるアレですが、案外音質は馬鹿にできません。
YoutubeやTwitterにUPする程度であれば、SM57で必要十分かなと思います。
(本記事の冒頭に貼った演奏「I Love...」はSM57で録りました)
2-1-2.利点2:環境音を拾いにくい
マイク特性上、コンデンサーマイクに比べダイナミックマイクは集音感度がそこまで高くないです。
逆に考えると、周辺環境音を拾いにくいとも解釈できます。
管楽器、特にサックスともなると、そもそも音量が大きいので、感度自体はそこまで必要ありません。
SM57のような単一指向性(一定の範囲からしか音を拾わない)のダイナミックマイクを使えば、周辺音は拾わず、楽器の音だけ拾うということが可能です。
※音量の小さなフルート等は難しいです
2-1-3.利点3:テキトーに保管&持ち運びしてOK
コンデンサーマイクは精密機器&湿度に弱かったりするので、防湿庫に保管したり、持ち運び時もクッションケースに入れたり・・・・面倒です。
その点、SM57はライブでもガシガシ使われるような高耐久性のダイナミックマイク。
付属のポーチにポンッといれて、カバンに放り込んで持ち運べます。ラク。
何はともあれ聴いてみましょう。
これは「カラオケ まねきねこ」でSM57を使って録音してきたときの動画です。
(聖剣伝説Legend of Manaは良いぞ)
隣の部屋でおっさんがB'zのウルトラソウルを熱唱していましたが
全然大丈夫でした。
こちらは近くの廃校を利用した公共施設。
学校の教室なので、実際はめちゃくちゃ反響しているのですが
マイクで至近距離を狙っているので、ほとんど反響音は拾いません
(最終的にリバーブエフェクトかけているので分かりづらいですねスミマセン)
このとき、外の校庭で少年野球やっていて彼らが「ワーワー」言ってました。
全然拾ってないですね。
ちなみにマイクは、マイクスタンドを持っていくのが面倒なので
カメラ用のクリップホルダーに、アダプターリング(カメラホルダーとマイクホルダーの口径が違うため必要)を使い、譜面台にマイクを設置しています。
workstylehack365.hatenablog.com
2-2.【録音用DAWソフト】良いの買っとこう
Cubase Proを使用しています。
最初は無料録音ソフトで頑張っていたのですが
「長い音楽人生、たぶんCubaseへの投資は必須」と思い、思い切って購入しました。
最高の音楽環境です。
スタインバーグ Steinberg DAWソフトウェア CUBASE PRO 10.5 通常版 CUBASE PRO/R 最先端のミックス機能 80種類のオーディオエフェクト搭載
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2-3.【ノートPC】高性能で軽くてコスパ良いやつ
DellのノートPCを使用しています。
しがないアマチュアレベルで楽しむ、といっても
Cubaseを動かすなら以下ぐらいのスペックは必須かと思います。
あと、持ち運ぶので「軽い」こと。1.5~1.8kgくらいが価格と性能バランス的に丁度よいかと。
2-4.【オーディオインターフェース】小さい=正義
高音質に録音でき、低レンテンシー、何より小さい。持ち運びやすい。
「for Mac」となっていますが、数年前にWindow対応していますのでご安心を。
↓Perfumeのプロデューサー、中田ヤスタカさんも出先で使用しています。
3.いろんな機材設定で録音してみました。
以上の機材で、だいたい以下のようなセッティングで録音しています。
ご参考までに、上で紹介したセッティング+αでいろいろ録音してみましたのでお聴きください。
Zoom H4n Proも結構健闘してますね。。。。
SM57とH4nPro(オーディオインターフェースとして使用)も侮れない・・・ぐぬぬ。
昔はApogee Oneの代わりにYAMAHAのAG-06を持っていってレコーディングしてました。全然持っていける範囲です(ちょっとでかいですが)
上のカラオケルームと公共施設の比較時は、AG-06を使ってました。
ヤマハ YAMAHA ウェブキャスティングミキサー オーディオインターフェース 6チャンネル AG06 インターネット配信に便利な機能付き 音楽制作アプリケーションCubasis LE対応
- 発売日: 2015/05/31
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4.まとめ
とりあえず全管楽器奏者はShure SM57を買っておきましょう。
宅録にもってこいなマイクだから、という理由だけではありません。
SM57はマイク業界のスタンダードです。今後良いマイクを買うときも「SM57と比べてどうか」の指標感覚を持っておくことができます。
また、SM57はライブハウスやリハスタで最もお世話になるマイクです。
マイクの立て方、楽器との距離等で管楽器の音色は大きく変わります。
マイクの使い方を知っている管楽器奏者は、それだけで強いのです。一皮剥けます。
そのあたりの”マイク感覚”を常日頃からマイSM57で勉強しておくと、本番でアタフタしなくて済みます。
余談ですが、SM57は人気商品がゆえに偽造品が出回っているので、中古はあまりオススメしません。正規販売店で購入したほうが良いです。
良き音楽ライフを!